上位級合格者 合格体験記

絹川 真司 さん 岡山県岡山市 [特A級・A級合格]

保有資格» 実用英検 1級 TOEIC スコア 990点 英単語検定 1級
留学経験» アメリカ合衆国 1年間
職業等 » 会社員

私は所謂帰国子女ではなく、多少の留学経験はあるものの英語をペラペラ喋る能力は乏しく、英語の検定試験を基本的に努力で乗り切ってきたと自負しておりますので、同じ境遇の方の一助となることを願い合格体験記を記させていただきます。まず簡単に私の経歴に触れさせていただきますと、私はかつて専門職でハードワークをこなしていたのですが、4年前に事業会社に転職しまして、以前よりも学習時間が確保できるようになったこと・国際ビジネスに従事し英語力が求められる環境となったことをきっかけに英語学習をスタートし、そこから 1年かけて英検1級を取得、また1年かけて TOEIC 990点を取得、さらに 1年かけてこの度国連英検特A級に合格できた次第となります。私は元々国際情勢の知識が皆無に近かった(イランとイラクの違いも分かっていない状態だった)にもかかわらず 1年という期間で国連英検特A級に合格できたのは、徐々にステップアップさせて学習を続けてきた成果だと感じています。

<1次対策について>
1. 語彙
国連英検は高い語彙力が求められることが特徴で、裏を返せば語彙力を集中的に鍛えれば 1次試験を非常に有利に進めることができます。英検1級レベルの語彙力が備わっていることを前提に、プラスアルファで以下 ①~④ の書籍を完璧にすれば語彙は概ね網羅されるため、後は過去問を解いたり後述の読解対策を行う中で知らない単語・表現に出会ったら記録していく、という進め方でよいと思います。

  • ① 究極の英単語 SVL Vol.4 超上級の3000語(アルク)
  • ② 究極の英単語プレミアム Vol.1(アルク)
  • ③ 究極の英単語プレミアム Vol.2(アルク)
  • ④ 16000語レベル 最強ボキャブラリービルディング(ベレ出版)

2. 国連知識
前述の通り私は国連知識はおろか国際情勢の知識も乏しかったため、様々な書籍・情報に触れたのですが、主に参考になったものは以下の通りです。

  • ① 新 わかりやすい国連の活動と世界(三修社)
    → 指定テキストであり必携です。私は最初は 1次試験で問われそうな箇所・過去問で問われた箇所をキーワードーベースで拾い読みしていたのですが、やはり隅々まで理解しながら通読することが理解を深めて記憶を定着させる意味で最も効果的だと思い直しました。
  • ② 世界の経済・政治・社会問題の知識と英語を身につける(ベレ出版)
    → 上記 ①をいきなり読んでもあまり理解できなかったのですが、こちらの書籍の国連に関する章を読んだ後に取り組むと理解が進みました。
  • ③ 池上彰の世界の見方シリーズ(小学館)
    → 国・地域別のシリーズとなり、一通り目を通しましたが、特に中東とアフリカが参考になりました。
  • ④ SDGs で見る現代の戦争 知って 調べて 考える(学研プラス)
    → 児童向けの書籍ですが、紛争の歴史をゼロから理解する上で大変参考になりました。
  • ⑤ YouTube コンテンツ
    → 様々なチャンネルがありますが、特に「ミジンコでもわかる時事ニュース」と「英語ファイル / eigophile」が参考になりました。前者では必須知識となる国際ニュースが分かりやすく解説されており、後者では SDGs に関する解説動画を重宝しました。

3. 読解
読解対策として、以下のコンテンツに毎日触れました。2次試験に向けた時事ネタ収集を目的として始めた学習となりますが、多読・背景知識の積み上げにより 1次試験で出題される文章が非常に読みやすくなりました。

  • ① Foreign Policy
    → アメリカのオンラインニュースコンテンツとなりますが、定期購読し、週 5回配信される「World Brief」と週1回配信される「Africa Brief」は必ず目を通すようにしました。その他の記事はヘッドラインを参照し興味があるもの(試験対策で有用そうなもの)をピックアップして読みました(私は Foreign Affairs も定期購読しており、こちらも内容が非常に良いのですが、各エッセイの分量が多く日々の学習に組み込むことが難しかったため、Foreign Policy の方をメインで活用していました)。
  • ② UN News
    → 日々配信される News すべてに目を通すようにしていました。元々は興味がありそうな記事だけを拾い読みしていたのですが、すべてに目を通すよう改めた結果、多読により様々な知識・表現を吸収することができ、1次・2次共に抜群の効果を発揮したと感じています。

4. その他
文法(誤文訂正)については、大学入試レベルの英文法の知識があれば、後は過去問を分析して出題傾向を把握すればよいかと思います。誤文訂正の対象となる文章は基本的に時事ニュースであるため、前述の読解対策がここでも効果を発揮しました。
また、エッセイについては、過去問を中心にエッセイを書く習慣をつけ(私の場合は週1で書いていました)、書いたエッセイを ChatGPT に添削してもらい、アドバイスを引き出していました。

<2次対策について>
私は 1年前に国連英検特A級の対策を始めて、元々語彙が得意(好き)であったことがアドバンテージとなり 1次試験はスムーズに合格できたのですが、2次試験は一度不合格となり、2回目の挑戦で合格できました。そのため、やはり振り返ると 2次試験が一番の難関であり、最も苦しめられたと感じています。
私は帰国子女ではなく典型的な純ジャパのため、評価項目のうち Speaking を伸ばすには限界があると感じ、残りの項目、Comprehension・Communication・Knowledge に注力しました。このうち Comprehension はリスニング力でカバーし(UN News Today の Podcast を移動時間に聞くことを習慣にし、時事ネタに触れると共にリスニング力を維持するよう努めていました)、Knowledge は前述の国連知識対策と読解対策でカバーできるため、残る Communication が合否を分ける鍵になったと感じています。私は 1回目の挑戦では一方的に喋り続けてしまったせいか Communication の評価が低く不合格になってしまったと感じており、2回目の挑戦では会話のキャッチボールを重視し、目線や表情(特に笑顔を保つこと)を強く意識した結果、Communication の評価を上げて合格に繋がったと感じています。

具体的な 2次対策としては、とにかく前述の読解対策を 1次試験合格後も毎日続け、どんな時事ネタにも対応できるよう備えました。また、「アスパイア(旧アクエアリーズ)」と「テソーラソハウス」の国連英検二次対策プライベートレッスンを受講しました。前者は実務家であり国際情勢のプロフェッショナルである日本人講師による General なトピックを中心としたレッスン、後者は国際情勢を専攻し深い知識を有するネイティブ講師による時事ネタを中心としたレッスン、という形でいずれもレッスンのクオリティが高く、実際の二次試験の面接官がネイティブ+日本人のプロフェッショナルという意味でも上手く使い分けができたと感じています。知識と指導経験が豊富な講師より国連英検に特化した指導を受けることで、自分に足りないものが可視化され、合格までの道筋が見えたと感じており、両スクールとも非常にオススメです。
その他には、これまでの合格体験記で共有いただいた面接での質問事例、時事ネタの重要トピック、レッスンで扱ったトピックなどから想定問答を作成し(日々の学習を通じてどんどん増えていき、最終的には合計で 約200個の想定問答を用意しました)、それを英語でスムーズに回答できるよう何度も声に出して練習しました。二次試験を 1回目に受験した時も想定問答を準備していたのですが、知識を頭に入れることに注力しており、実際に声に出してアプトプットする練習が足りておらず、不合格となってしまったと感じています。

最後に事例の共有として、私が今回の二次試験でやり取りした内容を以下記載させていただきます。

  • 自己紹介 → 自社の SDGs の取り組み、大学の授業(immersion program)、留学経験
  • Global South における International Order の変遷
  • 国連加盟国であることのベネフィット(BRICs などの他の組織の加盟国であることとの違い)
  • 意思決定のスピードや安保理の制限を踏まえると国連は ineffective ではないのか?
  • インタビューシートに基づく質問(私は「Special Concern」として「Refugee Crisis」を、「Persons You Respect」として「Kofi Annan」を記載していたため、それぞれ説明を求められました)
  • 昨今の国連機関における Budget cuts に対して日本はどのように貢献できるか(日本は防衛費を引き上げないといけない中で本当に国連機関の予算に貢献することができるのか?)
  • その他、話したい国際問題を自由に(私は Gaza Crisis について話し、そこから Cease-fire deals の有効性に話が展開しました)

東 アナ さん セルビア共和国ベオグラード [特A級合格]

保有資格» 実用英検 1級 TOEIC スコア 990点 TOEFLスコア 115点
Cambridge English Qualifications C2 Proficiency
日本語能力試験(JLPT)N1 Goethe-Zertifikat B2 DELF A1
留学経験» 日本 3年 アゼルバイジャン共和国 1年
職業等 » 国連機関職員

この度は、合格体験寄稿の機会をいただき、誠にありがとうございます。
英語関係の資格としては Cambridge English Qualifications C2 Proficiency を取得しておりましたが、日本国内では知名度が低いため、大学院進学や就職活動に備えて TOEIC や実用英検などを受験しておりました。そうした中で、公益財団法人日本国際連合協会が主催する国際連合公用語英語検定試験の存在を知り、将来のキャリアに役立つと考えて受験いたしました。また、現在国連機関で勤務していることから、自身の知識レベルを確認する良い機会になるとも考えました。
英語に限らず、日本のように各国語について国内独自の試験制度が整えられている国は非常に稀です。私の母語はセルビア語ですが、セルビア語学習者が検定を受けるためには、年に 2回の試験機会に合わせて現地に滞在する以外方法がありません。そのため、日本は語学学習者にとってモチベーションを維持しやすい、本当に素晴らしい環境であると感じております。
今回は第二子を妊娠中で、家事・育児・仕事と勉強のバランスを取るのが難しく、十分な試験準備ができなかったことが心残りです。次回はもう少し長期的な計画を立てて勉強を進めたいと考えております。
なお、受験会場は妊娠中の女性でも安心して利用できるよう整えられており、係員の方にもさまざまなご配慮をいただいたおかげで、トラブルなく受験することができました。この場を借りて、厚く御礼申し上げます。

山﨑 俊之 さん 東京都 [特A級合格]

保有資格» 実用英検1級、漢字検定1級、世界遺産検定マイスター、公認AMLスペシャリスト(CAMS)
留学経験» 海外勤務(香港 5年、ロンドン 6年)
職業等 » 会社員

【はじめに】
この度、国内で最難関の英語資格試験と言われる国連英検特A級に合格することができ、大変うれしく思います。
最初に国連英検を受験したのは 約40年前です。実用英検1級を取得した後、始まってまだ数年の新しい試験である国連英検を次の目標にしました。A級と特A級を受験し、A級には合格して週刊誌広告の「合格者の声」に掲載頂きましたが、特A級合格には手が届きませんでした。今考えれば、当時は利用可能な教材・ツールや勉強法・対策方法に関する情報が今より格段に少なく、有効な準備ができていなかったと思います。
その後、計10年以上の海外勤務や、様々な生活の変化等もあり、その間、国連英検のことは忘れ去っていました。最近になって仕事に若干余裕ができ、国連英検が今でも続いていることをたまたま知ったことから、大昔にやり残していた特A級の合格をあらためて目指すことにした次第です。今回の合格により、若い頃に越えられなかった壁をようやく乗り越えることができ、大きな喜びと達成感を感じています。
拙稿がこれから特A級を受験する方にとって何かの参考になれば幸いです。

【1次試験】
本サイトでの皆さんの体験記を参考にさせて頂き、受験準備においては主に以下教材を使用しました。

  • ① 新 わかりやすい国連の活動と世界
  • ② 究極の英単語SVL VOL4.超上級の3000語
  • ③ 究極の英単語プレミアム VOL.1、VOL.2
  • ④ 英語を英語で理解する 英英英単語 超上級編
  • ⑤ TOEFL®テスト上級英単語2500
  • ⑥ 16000語レベル最強ボキャブラリービルディング
  • ⑦ GRE Power Vocab
  • ⑧ グローバル・エキスパートを目指す上級時事英文法
  • ⑨ 国連英検過去問題集(2013年~2022年実施分)
  • ⑩ 国連英検特A級・A級対策 [改訂版]
  • ⑪ Foreign Affairs
  • ⑫ The Economist

国連知識、語彙、文法、読解(大問1~8)の対策として、上記 ①~⑧ を「くり返し読む」、⑨⑩ を「くり返し解く」、⑪⑫ を通読してわからない単語を調べてノートに書き出す、という作業を休日中心に続けました。⑧ は現在絶版で入手しづらく、購入すべきか迷いましたが、結果的に多くの気づきが得られ大変有用でした。⑪⑫ も継続購入はある程度の出費を要するものの、語彙力や読解力の向上に極めて役立ったと思います。一方で、②~⑦ は単語の重複も多いため、必ずしも全部やらなくてもよかったかもしれません。

英作文(大問9)については、過去問題集の模範解答を読んで傾向をつかむとともに、現状の国際的な課題や国連の役割等について要点を箇条書きでノートにまとめました。特にトランプ関税については大きなニュースになっていたことから、出題されることを予想して原稿ドラフトまで準備していたのですが、実際に出題されたのは安保理制裁の有効性に関する問題であり、全く予想が外れました。仕事で経済制裁に関する業務に携わっていたこともあるため、経験をもとに何とか記載しましたが、準備不足で今一つまとまりのないものになってしまったと思います。

【2次試験】
リスニング力向上および国際情勢の知識習得のため、以下ニュース等を継続的に視聴しました。

  • ① UN News in Brief
  • ② World in Brief Economist
  • ③ CNN 10
  • ④ CBS Evening News
  • ⑤ Foreign Affairs Interview
  • ⑥ NHK国際報道
  • ⑦ NHKキャッチ!世界のニュース

一方で、面接シートの記載事項について聞かれることを想定し、海外での経験、趣味、尊敬する人物等、各項目について発言内容を整理しました。あわせて、トランプ大統領の政策、ウクライナおよびガザ紛争、シリア・スーダン・コンゴ・ミャンマー等の情勢、SDGs の各目標、等について説明、発言要旨をそれぞれノート 1ページほど準備し、頭に入れるようにしました。

面接当日は、外国人女性(イギリス英語)および日本人男性の面接官と、以下トピックについて質疑応答を行いました。

  1. 自己紹介(職業)
  2. 国連に興味を持った理由
  3. (2. で UNESCO の世界遺産について話したため)松浦晃一郎氏の功績について
  4. 日本人が国連機関のトップに就くことのメリット、貢献できること
  5. 国連のコスト削減策(含む組織改正、組織の移転)について
  6. 気候変動対策について(日本が貢献できること、どうすればトランプ大統領の協力が得られるか)
  7. AI活用、AI格差について

予想に反し、準備していた面接シートの項目については全く聞かれませんでした。国際情勢についても準備していた各国の状況については聞かれず、質問のポイントは、諸課題に対して国連や日本が現状何を行っており、今後何をすべきか、という点でした。また、15分があっという間に過ぎてしまったことから、「最後に何かアピールしたいこと」を話す時間もありませんでした。予想していたのとは違う展開となり、質問にほぼ即興で回答しましたが、言葉につまった場面もあり、通知を受け取るまで合格の自信は持てませんでした。

【最後に】
自分は過去にある程度英語を勉強し、海外勤務も経験したことで、「英語の勉強はもう十分」と思い、仕事以外で英語に触れることなく長い年月がたっていましたが、今回特A級合格を目指す中で、自分の英語力や国際情勢に関する知識の不足を強く感じました。知らない単語は無限にありますし、国際情勢も知らないことばかりです。その意味で、今回の受験を機に海外ニュースの視聴や海外雑誌の購読を行うようになったことはとても有益でした。この合格に満足することなく、今後も国際情勢や国連に関する知識の習得と更なる英語力向上に努めていきたいと思います。

佐藤 純 さん 愛知 [特A級合格]

保有資格 » 実用英検 1級 TOEIC スコア 915点
留学経験 » なし (大学の必修科目としてシンガポール 2週間、アメリカ 1ヶ月に滞在経験あり)

この度、国連英検特A級に合格できたこと大変嬉しく思います。英語も勉強も嫌いな私がどのように合格に至ったか共有することにより、少しでもこれから受験される方々への助けになると嬉しいです。

1次試験
大問1
過去数年分の過去問を全てワードとエクセルにまとめ、オリジナルの年表と問題集を作ってひたすら暗記しました。回によっては過去問とほぼ同じ問題が出題されるので、どうしても合格したい方は最低限、過去問だけは暗記していきましょう。私は当初、自分の英語力だけで合格したいと考え、何も勉強せずに受験していました。しかし、合格点に一点だけ足らないということが 3回あったため、諦めて勉強しました。結果的に大問1 がほぼ全て不正解でも受かる点数を取得したためこの努力は無駄になったのですが、もっと早く勉強していれば合格できていた回があったと思うので、潔く勉強した方が良かったなと思います。

大問2~8
とにかく単語を覚えましょう。この国連英検という試験はとにかく単語のレベルが高いです。もともと私は単語帳でひたすら単語を覚えて英語力を高めてきたタイプなのでかなり語彙力には自信がありました。英検1級の語彙問題でもほぼ満点取れるくらいでした。しかし、それでも知らない単語が出てきますし、単語を知らないことにより不合格になるということがありました。勉強方法に関しては、foreign affairs などの雑誌を読んで学習している方が多いと感じますが、個人的には単語帳で単語を覚え切ってから多読をした方が失敗しないかなと思います。

大問9
ライティングは、過去に出題されたテーマに関する国際問題などを調べ、またそれに対する国連の対応に関しても調べました。英語に関しては、ライティング用の単語帳を自作し、使えそうな表現をまとめてフレーズごとに暗記をしました。国連英検のライティングでは英語で文章がしっかりと書ければ 15~16点くらいは安定するかなと思います。それ以上の点数が欲しい場合は具体例や深い知識が必要になるかと思います。

2次試験
2次試験は、準備不足の中受けたので一度で受かるとは全く思っていなかったです。自信がなかったのと、次の面接が本命のつもりでいたので結果が届いても数日間開封していませんでした。しかしやれるだけのことはやったのが功を奏し、ギリギリ合格できました。対策に関しては、国際情勢と国連に関する知識が不足しているのを痛感していたので、試験直前まで様々なことを調べていました。またその知識をもとにテーマを設定し 1人でプレゼンテーションをするかのように英語を話す練習をしました。この勉強のおかげで普段英語を話す機会がない自分でも臆すことなく英語を話す事ができたのかなと思います。また、今回かなり自分が話しすぎてしまったなと反省していたのですが今思えば逆にそれが良かったのかなと思います。他の方の合格体験記では話の途中で面接官に遮られ、次のテーマに移ったということを読んだ事があるのですが、私はそのようなことはなかったです。その理由として、しっかりと起承転結を作って話をしたためだと思います。このおかげで話したテーマは 4つほどだったと思います。知識不足を心配していた自分としては色々なことを質問される事が一番怖かったので、話す内容が限定されたのは救いでした。

終わりに
すでに高い英語力を持っているにも関わらず、さらに上を目指して国連英検を受験される皆様を心から尊敬しております。合格目指して頑張ってください。

中野 ジャスミン さん 東京 [特A級合格]

保有資格» 実用英検 1級
留学経験» スタンフォード・オンライン・ハイスクール (15歳)

私は日本で生まれ育った一方、小学校からずっとアメリカンスクールに通っていたので、英語が第一言語です。国連に興味を持ったのは三年間バングラデシュで暮らしたことがきっかけです。世界四位の経済をもつ日本からアジアの最も貧しい国の一つに移動したら、路上に乞食がたくさんいたり、普通の日本人の子供は見たことがないと思える光景がたくさんありました。でもよく考えてみると、日本人が当たり前としている国民皆保険、急になくなる心配のない衣食住、そして子供が学校に行くということは世界のほとんどでは夢の国の話なのです。日本人が言う当たり前は、そこの物乞いをしている子供、そして世界中に住む半数以上の人が言うとんでもない贅沢だったのです。

しかし、バングラデシュに行ったことで私は新しい世界を発見した気にはなってません。むしろ、もうすでに住んでいた小さくて豊かな町から出て、自分と他八十億人と共に生きている世界の全体像を見るのにちょっと近づいた感じです。結局、私たちは同じ地球という惑星の人間なので、違う世界も何もないんです。人類には一つしか世界がなく、その世界の名前は地球です。

これに気づいてしまった以上、何も見なかったふりで元の生活に戻ることなどできません。みんな同じ世界を共有しているなら、ここにいる人たちの中で助けを必要としている人たちに手を差しのべることは人間ができ得る最も素晴らしいことの一つだと思います。

しかし何事も、ある程度知識を持たなければ何も始まりません。国連英検は、国際連合という、助けを必要とする人たちの支援に取り組む代表的な組織について学ぶ貴重な機会を与えてくれる試験でした。合格のための勉強や、受験を通じて得られた経験はとても有意義なものとなりました。
国連英検は、世界をより広く深く理解するきっかけを与えてくれると思います。皆さんもぜひ、挑戦してみて下さい。

山根 仁美 さん 千葉県 [A級合格]

保有資格 » 実用英検 1級
留学経験 » なし
職業等 » 専業主婦

この度は寄稿の機会を頂きありがとうございます。

私は幼少期に緒方貞子先生の UNHCR での活躍に感銘を受けて以来、国連の仕事に関心を持ってきました。今回、第二次トランプ政権が始動し世界情勢が大きく動くタイミングで国連英検を受験したことは自分の考えをまとめる良い機会となりました。

準備は公式テキストに加え、国連公式HP、各専門機関やプログラムの HP から詳細な情報を集めることをメインに行いました。各ホームページの階層が深く、情報収集が大変でしたが、この作業を通して日々の国際報道がよりクリアに理解できるようになります。

二次試験では人道支援の現状、保健関連(はしか再流行とワクチン接種率低下、USAID / その他先進国からの支援カットの影響)について話しました。A級では興味のある分野で掘り下げて話せる話題を 3つは準備しておくと良いと思います。時間が限られていましたので、私はアウトプットの練習よりも日々のリサーチでとにかく情報を増やすことに重点を置きました。

試験結果では詳細なフィードバックが頂けるので、自分の英語力の現在地をしっかり把握できます。私は留学や海外長期滞在の経験はありませんが、今回 Comprehension / Structure / Vocabulary / Knowledge の項目で高い評価を頂くことができ、大変励みになりました。

【以前貿易関連の仕事で様々な国の方と連絡を取る機会がありましたが、当時からの目標「世界中の誰が聞いてもわかりやすい英語を話す」目標は道半ばです。

準備を進める中で、近現代史や地理的知識の重要性を改めて感じましたので、引き続き知識面と英語力の向上を図り、いつか特A級にも挑戦したいと思います。

最後に、使用した資料の詳細を共有させて頂きます。少しでもお役に立てば幸いです。

【書籍】
国際連合 軌跡と展望 / 明石康
日本の立ち位置を考える(連続シンポジウム)/ 明石康 編
私の仕事/ 緒方貞子
世界史の中のパレスチナ問題/ 臼井陽

【Podcast】
BBC / Global News Podcast , INSIDE SCIENCE, THE INQUIRY
The Guardian / Science Weekly, Politics Weekly

【Youtube】
France 24 English
Sky News
DW Documentary
Amanpour & Company (PBS)

【面接対策】
UN News の音読と要約
探求トピックに関するリサーチ

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